睡眠時無呼吸症候群について
睡眠時無呼吸症候群の症状
睡眠時無呼吸症候群の症状とは
睡眠時無呼吸症候群はSleep Apnea Syndoromeを略してSAP呼ばれ、寝ているときに呼吸が止まり、大きないびきを繰り返す病気のことです。
関連性のある疾患としては、高血圧、不整脈、脳梗塞、狭心症、心筋梗塞等の循環器などが上げられます。 また、日中の眠気による交通事故の発生や労働災害、仕事効率の低下など社会的問題にもつながってます。
日本人の1~2%が睡眠時無呼吸症候群であるとされ、症状は習慣的な強いいびきや、日中の強い眠気が特徴です。自覚症状なく仕事中などに眠ってしまう人もいます。ただのうるさいイビキとは違いるので、ご家族の気付きも大切です!
睡眠時無呼吸症候群の症状
- 1 日中、強力な眠気に襲われる時がある。
睡眠時に無呼吸時間が長くなり、呼吸中枢が刺激されて呼吸が再開されますが、この時一時性の覚醒が起きます。 無呼吸と同時に覚醒しているわけで、寝ていても眠っている状態ではありません。 - 2 継続的に大きないびきをかく。
- 3 眠中に窒息感を感じたり、寝相が悪くなる。
- 4 夜中、寝ている時にトイレに何回も起きてしまう。
睡眠時無呼吸症候群治療の種類
呼吸器内科のnasal-C-PAP療法
別名『経鼻的持続陽圧呼吸療法』といわれ、寝ている間の無呼吸を防ぐため、鼻に装着したマスクから気道へと空気を送り込み続けて、気道を開いた状態にしておくものです。 欧米や日本で最も一般的に行なわれている治療方法です。 この方法で睡眠時無呼吸症候群を治療すると、心筋梗塞や脳卒中など命に関わる病気になる危険性を抑えられることもわかっています。
耳鼻咽喉科の手術療法
睡眠時無呼吸症候群の原因が扁桃肥大などの場合は、それを摘出することによって症状が改善することがあります。 軟口蓋の一部を切除する方法もありますが、良好な治療効果が得られないことや、再発することもあります。 また、上顎や下顎を広げて上気道を拡張する手術方法もあり、アメリカではこの方法が採用されることがありますが、日本ではこの方法を実践できる医療機関が限られています。
口腔内装置
マウスピースを装着し、下顎を上顎よりも前方に出すように固定させることで上気道の広さを維持し、無呼吸の状態やいびきやの発生を防ぐ治療方法です。中等度の症状の方には効果的ですが、重症の方は十分な効果が得られない場合もあるため、症状をきちんと把握したうえで治療を受けましょう。
保険適用の流れ
睡眠時無呼吸症候群の検査には健康保険が適用されます。 ただし、終夜睡眠ポリグラフ検査は個室で行なわれるため、医療機関によっては入院費のほか差額ベッド代などが必要になることもあります。
睡眠時無呼吸症候群と診断された場合、治療にも健康保険が適用されます。 nasal-C-PAP療法を続けるには定期的な通院が必要になります。口腔内装置(マウスピース)を使う場合も、通院頻度を確認しておきましょう。 耳鼻咽喉科の手術を受ける場合は、症状や手術方法によって費用が異なります。こちらも事前に詳細を確認しておくことが大切です。
睡眠時無呼吸症候群Q&A
いびきをかくと睡眠時無呼吸症候群なのですか? |
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いびきをかく方が睡眠時無呼吸症候群というわけではありませんが、いびきをかく方の多くは、無呼吸・低呼吸の状態になっています。そのため、いびきをかく方に睡眠時無呼吸症候群の方が多いといえます。 |
睡眠時無呼吸症候群になると、どのような自覚症状がありますか? |
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必ずしも自覚症状があるというわけではありませんが、日中眠気を感じる方が多いようです。朝起きたときの頭痛・口の渇き、夜間の頻尿、熟睡感が得られない、寝ても疲労が回復しないなどの症状を感じる方もいらっしゃいます。また、自覚症状はなくても、家族からいびきや呼吸が止まっていることなどを指摘されて気づくという場合が、最も多いようです。 |
睡眠時無呼吸症候群は完治しますか? |
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睡眠時無呼吸症候群の原因には生まれつきのものである頭蓋骨の形状も含まれているため、完治しません。治すというよりは、症状を改善して将来起こり得る合併症を予防するための治療を行ないます。 |
子どもも睡眠時無呼吸症候群になるのですか? |
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子どもも睡眠時無呼吸症候群になり、原因の多くが扁桃肥大によるものです。治療しないと、日中の眠気で学業に支障が出たり、成長障害が起こることがあるので、お子さまの症状が気になる方はご相談ください。 |